
あやうくパスポートの更新を忘れるところだった、これがないと生活できない。70年沖縄に入国するとき作ったパスからもう何冊目になるか数えたことはないが、でもこれ以後3回更新することは多分ないだろう。この機会に一番大事なパスポートをじっくり眺めてみた。84年発行のもの、これにはオーストリア国での永久滞在許可証が記載されている、必ず現行のものと2冊のパスポートを持って海外に出なければならない。

84年といえば一家でドレスデンに引っ越した年、それから3年間東ドイツで生活することになるのだがこのパスポートのおかげで国境の出入りの日付と場所が一目瞭然、といってもスタンプの山ではっきり解読できないものが多いいが。とくに85年東ベルリンに移動してからスタンプの数が一気に増えた。ついにスペースがなくなり増刷をしてもらったほどだ。食品を購入するため頻繁に西ドイツに出かけたのがそのおもたる理由、およそ考えられないような厳重なチェックを受けた、その名も「Checkpoint Charlie」。

今でも自分の写真を撮る習慣はない。最近何かのついでに撮ってもらうことが増えたが昔の写真で確実に年代が分かるのはパスポート写真、これが!!という驚き。やっぱり庭の木と一緒で年輪こそ見えないがコケがはえたりヒビがでたり荒れたりと随分変わるものだ、人の顔とは。きっとクリスティーネに撮ってもらったものだろうか、平家蟹の甲羅のごとく苦虫をつぶしたような顔、その当時の生活が顔に出ている?

そんなわけで今日はカメラ・オーストリアの展覧会準備中にデジカメを渡してサッと撮ってもらった、便利になったものだ。早速家で必要サイズに処理してみたものの、この顔でこれから10年通すのかと思うと、ちょっと、という気分。まー、もともと自分の顔が気に入っているわけではないので仕方のないことだが、気になって大使館に問い合わせたら「ひも付き」はいけないことだという。丸みを帯びた顔も気に食わないし、デジカメの広角レンズの効果だと勝手に思っているが、いずれにしろ明日にでも一眼レフの標準レンズで再撮影。しかし自分の顔とはやっぱり不思議なものだ。次の更新時には67歳!もう完全に老人だ、まー、生きていればのことだが。