
終わりと始まりと二つのことが起こる秋、僕もそんな人生の秋にさしかかった。今朝起きたら居間のテーブルに中身がすぐそれと分かるプレゼントがあった。年に一度、カード付で義母からもらうのが慣わしとなって久しい。
「Rauchen fuegt Ihnen und den Menschen in Ihrer Umgebung erheblichen Schaden zu.」(喫煙は本人やその周辺にいる人達に過大な害をもたらす)
タバコの被害を警告する言葉も次第に長くなっていくようだ。「肺ガンですよ」とか「お腹の子供に悪い」程度で、隅に書いてあったのがいつの間にかその面積がどんどん大きくなっていく。そのうち全面禁煙広告になる日も近い?ちょっとこんな機会にはと思ったが、ありがた迷惑贈り物よりはましか。でも今日の日を境に止めようかと思っていたいた矢先のプレゼント。もちろん止めることなど出来そうにないし、本気ではなかったが、寝起きに一瞬思ったことだけは確か。最も可能性の高い予兆はドクターストップかも知れぬが、タバコを止めさせるような、そんな良質な動機を願っている、が世の中そうは問屋がおろさない。
心機一転とまでは行かなくとも、やはり節目に託すものが密かにある。「目標」という言葉を知らない世界でこれまでやってきた。このまま黒海に流れ着けばそれなりに本望といえるかも知れないが、最近命が惜しくなってきたような、そんな気がしてならない。もう激流も滝も渦も体験することはないだろう、暴れることも出来なくなった。ただただゆっくりと押し流されてやがて黒い海に消える。ちょっとそんなわけには、と考えていたところに「目標」が…、子供のころ習字の時間に書いたような気もするが、健全精神みなぎったうす気味悪い言葉を思いついたという訳だ。その中身はさて……

