2007/10/01

朝、保険会社の担当者が来た。契約内容のネックは建物の内側で起こった人身事故、災害、破損などに対して保障がされているということ。水害も水道管が漏れて起きた場合とか、「予想外」の大雨で家の中の何かが壊れたときのみ有効だという。義母は最初から諦めている様子、あまり話さないようにと事前打ち合わせ。ちょっと驚いたことに息子が一緒についてきた、彼も会社員だという、全国的に名の知れた大きな保険会社なのに息子が親父と一緒に働いている。やはりちょっと不思議な感じがしたが、親父の隣で静かに我々の話を聞いている。工事の費用によっては全額とはいかないが幾らか払う用意があるという。意外な柔軟性と思った矢先、車の保険、旅行保険も一括セットで新たに契約しないか、と。エビで鯛をつるというやつ、水害の話はそっちのけでカバンからパンフレッドの束を出して、矢継ぎ早の洗脳作戦、あれよあれよともっていかれる。短大時代、危なくブリタニカ百科事典家庭訪問販売のアルバイトをしそうになった経験があるから手口がよく分かる。まずは派遣員の洗脳から始まったのだが、明日から実践というところで止めた、要するに悪徳商売そのもの。義母によると、もう何十年も保険金を払っているらしいが、記憶にあるのは友人がスケートで歯を折ったとき、1978年の冬、家での事故として保障してもらったこと(詐欺)と2年前の芝刈機の修理ぐらいだ。十分儲かっているはず、でも息子には勝てそうだが親父は手ごわい。人生の、もだがおよそ駆け引きの下手な僕としては、ちょっと冷静に作戦を考えなければなるまい。デジタルといえば、今や作品用ばかりではない、日常生活の必備品でもある。今朝、さっとプリントした先日の浸水写真、8月浸水写真をじっくり見て、それで事実を十分把握、地下に行く必要はないといって二人は帰ってしまった。という訳で、少しづつ「大工事」日が近づいている。あとは見積もりのコピーを保険会社に送り、おまけに現行の車の保険契約書のコピーも、それとなく解約して新たにという匂いをつけておかなければ。

保険屋の後は、屋根裏からのプリントやフレームなどのアトリエ移動、今更ながら紙の重さに驚く。棚にとりあえず置いて見たが、よくもこんな量がと驚く。内容確認や整理はこれから、作ったばかりのテーブルで一つ箱を開けてみた。この広々とした感覚!ルイス・ボルツの『Nevada』、1977年の写真が2枚、フォン・クベルタの写真が2枚、いずれも昔昔本人からもらったもの、すっかり忘れていただけに驚き喜ぶ。『AMS』、1980年作のビンテージ・プリントもどっさり出てきた。「昔」と何も違和感なく言えるような歳になったということだ、若者に無い特権か、8mmフィルムにせよ新しい場所で古いものにもう一度光を当てる、「新作」に思いを馳せるより心ときめく事が起こりそうな予感。